住宅街の公園に面した敷地。その公園の緑を借景にしたリビングルームやダイニング・キッチンを提案しました。公園に面した位置に庭を設け、庭の緑を公園と連続的に広く見せる設計にしました。また、圧迫感を感じない高さの塀にすることで、周囲の景観にも配慮しました。
自然の光や通風を活かし、また断熱材は充填断熱と外断熱を併用したうえトリプルガラスを採用して、断熱等級は最高等級の等級7にしました。

(2023年竣工 埼玉県熊谷市)

建物回りに植栽を計画。隣接した公園の緑が建物まわりまで拡がり、緑をたくさん感じれる街並みの雰囲気を演出しています。
塀の高さは1.9m。外の人から室内への視線を防ぎ、プライベートを確保しつつ、周囲からみて圧迫感を感じない高さとしています。
 ポーチの床は鉄平石。玄関扉と天井は杉。樋は意匠性を考慮し、円錐の樋。柔らかい
和モダンな印象としています。
落葉樹を中心に植栽を配置しています。夏は葉の緑を、秋は紅葉を楽しみ、冬は落葉し、陽の光が室内に差し込み、部屋を暖かくするように意図しています。
玄関入って右手にリビング。扉は木の格子戸。正面扉は家族のためのシューズクローゼット。地窓は、床付近を明るくしかつ、空間の重心を低くし、落ち着いた印象を与えます。
リビング、ダイニング、キッチンと一連の繋がった広がりを感じる空間としています。
リビングのには大きな窓を設け、公園の緑を借景として
最大限に取り込める空間としています。
リビングやキッチン、ダイニングと天井の材料や色、天井高さに変化をつけ、
繋がった空間でありつつ、各空間が個性をもった空間としての印象を強調しています。
空間を分けるもう一つの役割の丸柱。丸い柱とすることで、
柔らかい空間に馴染みやすくしています。
司令塔としてのキッチンです。リビングや、ダイニングにいる家族の様子に加え、庭の様子も眺められるとても機能的な配置としています。
ダイニングはウッドパネルを天井に貼っています。木の柔らかいの雰囲気を感じ、天井のデザインを他とは変更し、ダイニングとしての空間を強調した印象としいています。
公園の緑を眺められるリビングです。天井高さは3.6m。水平方向の広がりだけでなく
垂直方向への広がりも感じる空間としています。
ダイニングのペンダント照明はルイスポールセンのPH5。
和モダンな雰囲気のインテリアにもとても相性がよいです。
ベッドの周りには畳を敷いた和モダンな寝室です。眺められるカウンターを設けました。
下がり天井には葦を貼っています。写真右の壁は和紙。カウンターは杉材。
柔らかい印象の部屋とし、とてもリラックスできる寝室としています。
2ボールの洗面室と全面鏡。写真右上は昇降式の物干し。右の壁の木の
板は、ハンガーなど一時的に掛けることができるフックの役割をします。
鏡回りは光の陰影が少ない間接照明とすることでメイクに適した空間としています。
また、必要に応じて縦のライン照明を点灯し、さらに明るくできます。
鏡の下は大谷石。カウンターは杉材にガラス塗料とし、
耐水性を確保。
カウンター左の円の蓋は屑入れです。
浴室の中庭は壁で囲い、プライバシーに最も配慮。
黒のインテリアは中庭の緑を引き立たせてくれます。
アクセントに大谷石の壁としています。
部屋の雰囲気に合わせ、陶器の洗面器としています。
階段の正面に、飾り棚を設けています。
2階は、更に和の雰囲気を重視した空間としています。
床材は杉板に壁の色も少しトーンを落としています。
セカンドリビングです。必要に応じ建具で仕切り個室とすることも出来ます。
個室です。あらかじめ、ドアの位置や窓の位置を考慮し、
デスクの位置やベッドの位置を想定し、
コンセントやスイッチを計画しています。
少し広めの手洗いとし、手洗いや洗顔だけでなく洗い物など
ちょっとした作業等、多用途に適するようにしています。

設計データ

建設地: 埼玉県熊谷市 竣工年: 2023年
用途: 住宅構造: 木造・2階
規模: 178.23㎡施工: 大和屋株式会社
設計・監理: 島田義信建築設計事務所写真: 田岡信樹